こういう場面、ありませんか。
コンサルタントを探そうとして検索すると、たくさん出てくる。大手系、独立系、業界特化型。肩書きも実績も様々で、何を基準に選べばいいのか分からなくなる。
実は、コンサルタントが売っているものには、大きく三つの型があります。型を知っておくと、自分が今どれを必要としているのかが見えてきます。
三つの型
知識型は、何を知っているかを売ります。法務、税務、特定の技術領域。専門知識そのものに価値があり、自分たちが持っていない知識を、必要な期間だけ借りる関わり方です。
経験型は、どれだけやってきたかを売ります。同業界・同規模の案件を何十件も見てきた、というパターン認識に価値があります。「同じような会社は、大体こうしている」という相場観を借りる関わり方です。
方法論型は、問題を解くプロセスそのものを売ります。特定の知識や経験値ではなく、「どう考えれば答えにたどり着けるか」という手順・枠組みに価値があります。
なぜ方法論型は、組織に判断力を残すのか
知識型・経験型は、多くの場合、依頼主に依存関係を作ります。知識や経験は、コンサルタントの中に蓄積されたものだからです。同じ問題がまた起きれば、また同じ人を呼ぶことになります。
方法論型はそうではありません。渡されるのは、問いの立て方や判断の軸そのものです。プロセスさえ身につけば、次に似た問題が起きたとき、依頼主自身がそのプロセスを使って考えられます。コンサルタントがいなくなっても、判断力は組織の中に残ります。
答えを外から持ち込む型と、答えを出す構造を持ち込む型の違いです。前者は毎回コンサルタントの頭を借り続けることになり、後者は一度身につければ自分たちで回せるようになります。
それでも、多くは「一度納めて終わる」
ただし方法論型であっても、多くの場合は「方法論を一度体系立てて納品し、そこで関わりが終わる」という形を取ります。分厚い報告書やフレームワークの説明資料を渡され、あとは自分たちで運用してください、という形です。
これはこれで、一つの誠実なやり方です。ただ、実際に手を動かしてみると、想定していなかった例外や、現場特有の事情にぶつかることがあります。渡された方法論だけでは対応しきれず、結局また誰かを呼ぶことになる、ということも起こります。
一緒に動きながら、確かめる
もう一つの関わり方があります。方法論を完成品として渡すのではなく、プロトタイプを差し出しては直す、を繰り返しながら一緒に進める形です。
動くものを見せて、「これで合っていますか」と問い直す。合っていなければ削り、また差し出す。この往復を通じて、方法論そのものが、その組織の実情に合わせて磨かれていきます。渡された時点で終わりではなく、動かしながら育てるプロセスに、依頼主自身が最初から参加している状態です。
この関わり方を、ITクオリティは「プロジェクトにおけるプロトタイピングによる伴走」と呼んでいます。方法論型という枠の中の一つというより、方法論を完成品として渡し切るという前提そのものを、問い直す関わり方です。どの型を必要としているのか——それが分かるだけでも、探し方は変わってくるはずです。